横浜支部 高瀬敏一
2024年9月10日18:00~19:20 に横浜支部近くの波止場会館4階大会議室2にて、下記講習会が開催されました。
講演内容 「三級海技士養成の現状」
- 三級海技士の養成機関とコース定員
- 卒業生数の現状
- 卒業生の就職状況
- 各機関委於ける乗船実習の時期及び社船実習
- 新々三級制度について
講師 独立行政法人海技教育機構 理事 中村昭敏氏(TE40)
始めに行政機関の資料で5年間に亘る商船系大学、商船系高専、海技大学校別の外航、内航、フェリー別求人数と就職者数から低い求人率(供給不足)の現状が示されました。
養成機関に対し、外航船社は基礎力の養成を期待し、内航船社は即戦力となる人材養成を要請するという具合に、就職先によりニーズが異なっているとのこと。
教育機関によって乗船実習のカリキュラムがマチマチで要請に応じ切れず練習船の運航計画を難しくしている面があること。但し最近は毎年の乗船実習から3年生以降に実習をまとめるなどの取り組みが行われているとのこと。
船会社に雇用された状態で船員希望者が海技大学で2年間の座学を終了し、その後乗船実習が海技教育機構や社船実習で行われる新三級制度に加え、船員養成の需要に答えるために船会社に雇用されていない有資格者が海技大学で2.5年の座学を受け、その後乗船実習が行われるシステムの新々三級制度(原則費用は自己負担)が今年度から始まりました。
ここではOB達が多様な養成システムに感心を示して、盛んな質疑応答が行われました。
海技教育機構が養成機関を担っていく上で財政的、人材的、練習船隻数などの課題を抱えていることも紹介されました。
最後に外部からの応援が大事であり、それを期待して海技教育機構が賛助会員を募っていることの案内がありました。